平成最後の試練がやってきました。4月28日早朝の低温で開花が始まったりんごの花が凍る状況となりました。防霜ファンの設置していない畑の被害は過去に見たことのないレベルとなっています。中心花、側花を問わず、めしべの褐変が見られます。雌しべから花の内部が褐変したものは果実になりません。
ところで、あらためてりんごの花を見ると命をつなぐ仕組みに驚かされます。りんごの花は中心に1つ(中心花)、その周りに5つの花(側花)がまとまって咲く形です。そして、中心の花が初めに咲き、周りの花はその3日後頃に咲きます。中心の花と周りの花は生育の時期がずれることで今回のような低温遭遇に備えているのです。また、天地に別れて咲くことで、上側になった花は放射冷却による低温から下側の花を守っています。りんごの木は厳しい気候にも適応出来るように作られていることに気がつきました。
さあ、ここからは私たちが知恵を絞って今年の収穫に向けて最善を尽くすのみです。
平成最後の試練は令和へと続きます。